新井邦宏氏の言いたい放題 第13回
ずっと相場は続いていますが…
投資家の投資経験はまちまちです。バブル以前の上昇局面を経験している人もいれば、バブル崩壊後の下落局面しか知らない人もいます。
また、ここ数年、あるいはこの1年・半年しか経験していない人もいることでしょう。また、その方々の投資パフォーマンスも様々な筈です。
私は儲かっている方に何も言うつもりはありません。「そのまま儲け続けてください」と。
しかし、日本は何故こんなにおかしくなってしまったのでしょうか?年金は何故破綻寸前なのでしょうか?
原因が特定できても、すでに現状のような症状に陥ってしまってから、どうこうしようとしても限界があることでしょう。
何が言いたいかというと、日経平均が4万円近くまで上昇しても、兼松日産農林が5310円まで上がっても、ソフトバンクが19万8000円まで上がっても、ルックが2160円まで上がっても、…、どれだけ上がる銘柄があっても、果たして最終的にはどれだけの人が利益を享受しているかということです。
昔からたくさんの仕手筋が登場します。しかし、最後まで生き残った仕手筋は僅かしかありません。
プロといわれる機関投資家であっても、投資信託の運用はボロボロ、年金はズタズタ、年5.5%の運用成績を継続することもできません。
まともな運用をしたくとも、いろいろサラリーマンとしてのしがらみがあることは十分に理解しているつもりです。勿論、すばらしいパフォーマンスを出しているプロもおります。
最近は、利益を継続的にあげている投資家が急増しています。皆と同じ時間に、同じ相場で同じような投資ツールを使い、手数料もほとんど変わらないのに、何故こうも違うのでしょう?
何十年相場をやっても、儲からない人は儲からないし、最近始めたばかりの人でも儲かっている人は儲かっています。
相場ですから、たまに儲かることもあります。しかし、最近継続的に利益を上げている投資家は、たまに儲けているのではありませんよね。そこには、何かあるはずです。
物事、原因があって結果があるので、原因の中身をしっかり考えないと当然結果も改善されないはずです。
儲からない人は、儲からない原因があり、儲かっている人は儲かるなりの原因があります。
儲からない原因はハッキリしていますが、まず儲かっている人たちが何をどう考えているか、その例を紹介しましょう。そうすれば、自分との違いがよくわかると思います。