日経平均株価は衆院選通過で先物に買い戻しが入り、39,000円の節目を超えて上昇しています。今回はボリンジャーバンドを用いた短期急騰型の上昇パターンについて解説します。
具体例としてコニカミノルタ(4902)のチャートを見てみると、ボリンジャーバンドが拡大する「エクスパンション」のパターンが発生しています。この解説では20日移動平均のボリンジャーバンドを使用しており、上下に±3σまで表示しています。
このパターンでは、ボリンジャーバンドの+2σを超える陽線やギャップアップが出現したことで、強力な短期上昇パターンとなっています。実際のチャートでは、プラス2σを超えて出来高が急増したことが確認できます。このような出来高急増とプラス2σの突破が揃うと、急騰パターンに発展する可能性が高まります。
また、コニカミノルタの場合、信用の売り残が増加しており、多くの投資家が空売りを行っていたことがわかります。空売りが増加していると、株価上昇に伴い売り手が損切りし、買い戻しに転じる動きが出やすくなり、いわゆる「踏み上げ相場」に発展することがあります。このように、ボリンジャーバンドの強い上昇パターンに加え、出来高増加や空売りの買い戻しが重なり、株価が下がりにくくなる状況となります。
このようなパターンでは、高値圏での持ち合いや調整を挟んだ後に、出来高の増加を伴うブレイクアウトが発生し、さらに強い上昇が見込めます。過去の事例を見ても、プラス2σを超えて上昇する場面では、非常に強い一方向への動きが生じやすいことがわかります。しかし注意点として、プラス2σを一度下回ると、利確売りにより調整が入る場合もあるため、その点はしっかり確認が必要です。
今後も決算発表などでプラス2σを超える大陽線やギャップアップが発生し、かつ信用の売り残が溜まっている場合、強い上昇パターンとなる銘柄が増えてきます。ただし、株価の乱高下が激しい状況もあるため、思惑と異なる動きが出た場合には、速やかに撤退できるよう備えることが重要です。
テクニカル指標を見る際には、一つの要素だけでなく、出来高や信用需給のポイントなど、複数の視点から総合的に判断することが大切です。こうしたポイントを踏まえて、上昇しやすい銘柄や適切なエントリーポイントを見つけ出すことが可能になります。今回はこのようなポイントを動画で解説しておりますので、ぜひご覧ください。