「戻り基調でホールドしておりましたが、事業環境の変化で大きく下げました。中長期的な見通しをご教示ください。」と、リクエストいただきました。
小野薬品のがん免疫薬「オプジーボ」は、夢のがん治療薬とうたわれ材料視されてきましたが、米メルクの「キイトルーダ」が競合薬として台頭してきていることが大きな懸念要因です。
週足チャートを見てみましょう。
東証大型の銘柄ですが、日経平均が上昇しているにもかかわらず上値は限定的です。
加えて、戻り局面では前回急落時の窓を埋められないまま反落。下値では信用買いが下支えとなっていることから、期待の大きさは伺えますが、急落後の戻りが弱いことが気がかりです。
チャートの形状は、下降基調。信用倍率は46.8倍と買残が多くあるため、戻りは売り場となります。しばらく買いは見送りでしょう。
ただ、「オプジーボ」に関していえば腎細胞がん一次療法や肝細胞がんなど多くのがん種への適応拡大への期待が十分に織り込まれていないとする向きもあります。しかし、期待が多きすぎた分、好業績にも反応は限定的です。
なので、ホールドされている分に関しては、長期戦となりそうです。
5月10日に決算発表がありますので、内容の確認をまずしていきましょう。
テクニカル的には、昨年9月の安値2,185円が維持できるか否か。割り込んだ場合、一段の下げが想定されますので注意が必要です。