「354円で5000株保有。電通が260円で買い。どのように対処すればよいでしょうか。アドバイス宜しくお願い致します。」と、リクエストいただきました。
それでは、日足チャートを見てみましょう。
電通(4324)がTOB(株式公開買い付け)を実施し、持分法適用関連会社化を目指すと発表したことが買い材料視され、31日の株価はストップ高となりました。
1株につき260円で公開買付を実施すると発表されましたが、資本業務提携契約を締結し、上場は維持される方針ですので、ほぼ相対で処理されていると考えますとインパクトの消化に数日かけたところで、利食いも出やすいのではないかと考えます。
本日も、窓をあけての上昇となりましたがストップ(242円)の水準には届きませんでした。354円で保有とのことですので、仮に3日連続でストップがついたとして届きません。さらなるインパクトのあるIRニュースが追って飛び出してくれば別ですが、今回の好決算発表にも材料出尽くし感が台頭していますので、今回の上昇が現段階では長期トレンドの転換とまでには至っていないと考えます。
売買の最終判断はご自身になりますが、短期的には塩漬けとなっていた株を現金化するチャンスであるともいえます。
上値では、今年中旬に保合いが続いた水準(250円近辺)や200日移動平均線が意識されます。
月足チャートを見てみますと、今回の上昇で6ヵ月移動平均線を上回ってきていますので、底固めから底入れが見えてきた格好となっています。長期保有であれば戻りを待って見てもいいですが、目先は上に12ヵ月移動平均線(緑)・24ヵ月移動平均線(水)とが抵抗線として控えていますので段階的に売り物も出てくる可能性が強いですから時間はかかりそうです。
損失を軽減しながら損失を確定しつつ資金効率を計っていくか、長期に渡り資金を寝かせるかの選択です。