「日経平均が軟弱、優良会社も軟弱な状況下で、NTTは何故強い動きなのですかね?。又今後の見通しは如何ですかね?」とのリクエストをいただきました。
日足チャートを見てみましょう。
昨年後半より一定のレンジを形成していた相場から、先週金曜日「民間銀行が日銀に預ける当座預金のうち一部にマイナス金利を導入する」との日銀の発表に後押しされ、昨年高値を突破、上方にブレイクアウトする強い動きをみせました。
今回の決定で、一般人が民間の金融機関に預ける預金金利がマイナス金利になることはありませんが、今でさえ低金利の銀行預金金利が、早くも引き下げとなる余波は広がっています。
安定している優良銘柄で配当利回りが比較的高い銘柄が選好されたということも考えられそうです。
ここから先の見通しですが、まず明日2月5日に決算発表が控えています。
内容次第では更に動意づく可能性もありますが、既に好決算が織り込まれていると仮定しますと、一旦は下値を確認しにいくことも考えられます。
目先の下値のポイントは、1月29日と2月1日に空けたマドの上限5,171円、と下限5,049円です。また、これまでのレンジ相場の上限である5,000円近辺が下値支持線として機能していくかどうかみていく必要があります。
長期目線で見た場合は、1999年11月の高値9,700円と2011年3月の安値1,610円の半値戻しが5,655円に控えています。(図2:月足チャート)
半値戻しは全戻しにつながるという相場格言が頭を過るところですが、この半値戻しを達成してくれば上方への視界が拓けてくるのではないかと考えています。