東証1部 6383ダイフクのリクエスト分析

「1週間前に購入しました。年初からの下げが止まり、上昇に転じたと思っています。何か注意すべきことがあれば、ご教授ください。よろしくお願いします。」と、リクエストいただきました。

それでは、まず日足チャートを見てみましょう。

エントリーの時期は、ちょうど戻り局面で形成していたボックス相場の上抜けを試すポイントでした。
昨日、このボックス相場をしっかりと上抜けしてきたことで、短期的には下げ止まりから、上方向への動きを強めていると考えられます。

10日移動平均線(桃)や25日移動平均線(緑)が、75日移動平均線(水)とゴールデンクロスしてきていることも支援材料です。

ただし、上値では長期筋の売買指針である200日の移動平均線(橙)が目前に控えており同線を突破できるかどうかがポイントとなります。

次に、週足で中長期的にチャートをみてみましょう。

一目均衡表を確認しますと、株価は転換線(桃)を下から上に突き抜けてはいますが、厚みのある雲の中です。

雲中は、乱高下の前兆といわれることもありますので変動リスクに注意しましょう。

また、雲は抵抗帯として意識されます。雲抜けはトレンド発生のシグナルとなりますので、上下どちらの方向に抜けてくるのか、中期的なトレンドの方向性を掴む上で参考にしてみてください。

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東証マザーズ 7779 サイバーダインのリクエスト分析

「1400円で400株購入。今買い増ししたいと考えております。いかがでしょうか。宜しくお願い致します。」と、リクエストいただきました。

それでは、日足チャートを見てみましょう。

8月14日に発表した2019年3月期第1四半期の税引前損益がマイナス199百万円であったことを受け、窓を空けての大幅下落。株価は1000円の大台を下抜け、更に下げ幅を拡大する展開となりました。
上場して4年半になりますが、未だ業績の黒字転換への兆しが見えないこと、また急落後の自立反発の動きが限定的だったことも、失望売りを誘った模様です。

現状も、急落の戻りが見られないため、買い増しをしても2重にリスクをとっていくことになりそうです。
また、戻りを試す局面では1000円の大台、さらには8月14日と15日の間に空けた窓の下限1021円を超えて窓を埋めにいけるのかが焦点となります。この水準が抵抗帯として意識されますと、買い増しをして平均単価を下げる効果も限定されるでしょう。買い増す場合は、当面の戻り高値を意識して取り組む必要がありそうです。

ついで、月足チャートをみてみましょう。

下値支持線として意識されていた1200円近辺を割り、上場時の初値851円をも下回る格好となっています。上場来の安値495円が視野入りしていますので、下げ止まりはいまだ確認できない状況です。戻りが入ったとしても、上値では各抵抗帯が控えています。

将来性を嘱望され賑わった銘柄ですが、今回の下落は、足元の業績にも投資家が目を向けてきたということでしょう。
今後の業績発表や、発表されるIR動向にも気を払いながら取り組んでいきましょう。

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東証1部 4997 日本農薬のリクエスト分析

「いつもお世話になっております。日本農薬を2015年8月@1000円買 塩漬けで持っています。ADEKA(4401)がTOB及び第三者割当増資による連結子会社化すると発表。TOB価格は1株900円と損切りしようかと思っていたところにこのニュース! 900円までの戻りを期待しそこまで待った方がいいでしょうか。また、欲を出して1000円超えもなどの妄想も許されるでしょうか。よろしく分析お願い致します。」と、リクエストいただきました。

それでは、週足チャートを見てみましょう。

今回のTOBのニュースで、ここ数年のボックス相場を上抜けました。これにより、チャートは底固めから上値模索の展開と見えます。

ただ、発表されているTOB価格は900円ですが、今回は日本農薬の上場廃止をするためのものではなく、また一部買付なのでTOB価格よりも低い位置に株価がサヤ寄せをしてくると考えます。

また、買付予定数の上限は1205万6049株ですが、それを上回る売り物が出ればTOBは終了となり、徐々にTOB前の水準に戻るとの思惑が台頭しますと、その前に少しでも高い価格で売ろうとする向きが売りを急ぐ可能性もあるでしょう。

TOBに応じるか応じないかは株主が選択できます。
ただ、手続きがやや面倒なのと、時間がかかりますし900円で売れないリスクもあります。
今回、日本農薬の上場は維持する方針のようですので、TOBに応じずに市場で売ってももちろん構いません。

これまで株価は横ばいで底を這っていて、損切りまで覚悟されていたようですので、せっかくの好機です。市場のタイミングを見て早めに処理さえるのがよいかと思います。

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