東P 5803フジクラのリクエスト分析

「この株は1990年代以降、1000円を超えると売り場になるようです。経験則として、四半期足で1000円を超える本数は2本から多くても4本を数えたあと下落するようです。そこで空売りを考えていますが、いかがでしょうか。ご指導よろしくお願いします。」と、リクエストいただきました。

それではまず、月足チャートを見てみましょう。

右肩上がりの6ヶ月移動平均線(黒色)を下値支持線に株価は上昇傾向が続いています。60ヶ月移動平均線(桃色)からも50%以上上回っており、高値圏といえます。

しかしながら、終値ベースで1000円の大台をしっかり固めてくる場合、空売りは様子見です。強ければ上値余地を残しています。まずは1000円の大台の攻防が注目されます。

「経験則として、四半期足で1000円を超える本数は2本から多くても4本後に下落」とのご指摘でしたが、過去の経験と現在を完全に一致させて考えることは簡単ではありません。

とりわけ足元の財務内容はしっかりとしており、増配も行っている状況です。
ここから買うのは難しい水準ではありますが、短期的に空売りを仕掛けても、思うほど下はないかもしれません。

日足チャートを見てみますと、

直近、株価は右肩上がりの短期線(10日移動平均線)を下値支持線に何度も1000円の大台をトライする動きを見せています。
買いで保有されている方からすると高値警戒ゾーンではありますが、上値追いのチャレンジとトレンドの継続性がみられている状態では、空売りを仕掛けるにはまだ早い状況と考えます。

現状ですと、基調は株価が10~25日移動平均線を下値支持線に上回っている上昇基調です。

陰線で10~25日移動平均線を下回ってくるのを待つか、下段RCIが横ばいから70~80%ラインを割れるのを待ってみるものよいですが、25日線(中期線)を割り込んでこなければ、上昇トレンドが崩れたとは判断し辛い状況です。また、トレンドの崩れを確認してからのエントリーとなると、ボラティリティが高くないために十分な値幅をとることが難しいです。
一般的には期限がある取引ですので空売りをするのであれば、他にもっと効率のよい銘柄がありそうです。

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東証P 8309 三井住友トラスト・ホールディングスのリクエスト分析

「平均単価3855円で保有しています。配当目的での長期保有を予定していましたが、株価が直近のボックス圏の上限に近づいて来たため、一部または全部を売却すべきか検討しています。日足チャートで見ると売りたくなりますが、月足チャートで見るとまだ上がり始めたばかりのようにも見えます。投資スタンス次第なのかも知れませんが、何かアドバイスがありましたら、ご教授いただけますと幸いです。よろしくお願いいたします。」と、リクエストいただきました。

それでは日足チャートを見てみましょう。

ご指摘のように年明けからの株価は大きく3800円から4300円、500円幅のボックス相場です。

配当目的での長期保有を予定しているのであれば決算期3月の銘柄ですので、次回配当は9月ですね。
3カ月待って数百円の配当(インカムゲイン)を取るのか、ひとまず4299円(6/23終値)-3855円(取得平均単価)=440円のキャピタルゲインをとるのかの判断は難しいところです。
配当取りをした後の落ち分も高配当の銘柄だけに大きいです。
最終的な判断の部分はおまかせするしかありませんが、業績は好調ですし、米国金利の上昇など市況要因の効果も支援材料です。

金利上昇は貸出で金利収益を得ている銀行業にとってはプラスに作用するため、銀行セクターにとってはプラスです。

アメリカのインフレ対策のために、今回FRBは政策金利を0.75%引き上げ、大幅な利上げに踏み切っています。この傾向は当面継続すると考えられますので、直近の4364円(3/28高値)をとっていく外部環境は整っていると思われます。

企業や個人の借り入れニーズの低下や不動産購入に陰りが見えてくるようですと要注意ですが、いまのところ企業の設備投資も個人の不動産購入も好調のようです。

目先はこの直近高値(ボックス上限)を巡る攻防に注目しつつ、利確か継続保有かと考えていくしかなさそうです。
突破すれば、5000円台が視野入りします。

さて、チャート下部には25日のSRV-K・Dを入れています。
ヤマ・タニの部分はボックス相場内の高・安とシンクロしているように見えるためこの先の動向を見ていきましょう。
80%水準を割れてくるようですと再び4000円アンダーまでの調整を考慮する必要がありそうです。

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東P 6135 牧野フライスのリクエスト分析

「[牧野フライス]防衛予算アップにより、重工・IHI・川重など活況するとみられ、設備投資の一番槍として注目されます。」と、リクエストいただきました。

それでは牧野フライスのチャートを見てみましょう。
まずは日足です。

5月に長期筋の売買指針である200日移動平均線を超え、短・中期線を下値支持線に上昇基調となっていましたが、ここにきて25日移動平均線近辺まで調整が入っています。
これまで下値支持線として機能していたこの25日移動平均線を割れてくることがあれば1/5の高値4210円近辺まで下値の余地が広がりますので注意が必要です。

一方、25日移動平均線が下値支持線として意識され6/10と6/13に空けた窓を埋めに行くような展開となれば、押し目形成から再び6/8高値4860円を狙えるでしょう。
中期的な上昇基調はまだ崩れていません。

ご指摘の防衛予算などから牧野フライスを見た場合、セグメントの内、航空分野に関しては防衛といっていいかもしれません。
22年3月期決算短信の中でも触れられていたように、「エンジンや、防衛、宇宙産業向けについては受注増が期待できる」とのことでしたので、防衛銘柄の物色、出遅れとして注目されることはあるかもしれませんが、基本は半導体製造装置メーカーの一角としてみていかれたらよいかと思います。

例に挙げていただいた7011三菱重工、7012川崎重工、7013 IHIなど中・大型株の「ザ・防衛銘柄」というような銘柄を見てみますと昨年(2021年)末、2022年度当初予算案で防衛費が過去最大を更新したのをきっかけに上昇しています。川重に関しては一時出遅れた感はありました。防衛費の増額は今後も続くとみられていますが、利確などの玉から大きく調整することもありますので慎重に取り組みたいところです。

また、設備投資額から見た場合もテーマ性のある銘柄かと思います。
財務省と内閣府の法人企業景気予測調査によりますと、「今年度、企業が設備投資に使う金額は前の年度より16%増加する見通し」とのことです。

月足チャートを見てみますと、ここ数年間の長期で見た場合の上値の抵抗ラインは6000円越え水準です。


短期的に急上昇し大きく値幅をとれる状態ではなさそうですが、中期的に押し目を拾うスタンスであればじっくり持てる水準と堅実な値動きの銘柄だと思います。

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