東証1部 9021 JR西日本のリクエスト分析

「いつも的確なコメントありがとうございます。お金に代わる資産として株式を保有しています。今まで、銀行株を保有していたのですが、日銀が1月29日に発表したマイナス金利の影響で大変な痛手を負いました。過去の復習をした結果、電力:自由化&原油高、輸出:為替、商社:資源価格…などの影響を受けるため『鉄道』セクターを考えました。PERの低いJR3社の中で四季報を読んで『JR西日本』を選びました。配当利回りも良く、来期の一株利益は東日本に近づきつつあります。東京五輪もあり、長期では上昇トレンド継続中と判断できますでしょうか?中期での下値や上値のメドを教えて下さい。何卒、ご教授の程、宜しくお願い致します。」とのリクエストをいただきました。

いつもご覧いただきありがとうございます。
まず、長期トレンドの判断として週足チャートを見てみましょう。

年頭に50週移動平均線(橙色)を割込んだことで、基調は下降転換しております。
また、主要な株価移動平均線が上値抵抗となっているため、短期的な戻りがあれば売られやすい状態です。

2月の急落後の反発が限定的となっているため、目先は保合いとなっているレンジを上下どちらにブレイクしてくるのかが今度の動向を見極める上での焦点となります。

仮に上方へブレイクしてきた場合は、50週移動平均線の位置する7700円近辺が上値の目途。

下方へブレイクしてきた場合は、2011年3月安値2700円から2015年8月高値9488円からの50%押し6094円が下値のポイントとなります。この半値戻しを達成すると下方向への動きに強まる可能性が強まりますので注意が必要です。(月足チャート参照)

9021

カテゴリー: チャート分析 | コメントする

東証1部 8411 みずほのリクエスト分析

「いつも欠かさず拝見しています。みずほ銀行の低PBRや高配当に注目しています。銀行株は下落相場の先陣だったので、反騰も先陣?と感じています。マイナス金利政策などの悪材料もありますがいかがでしょうか?政府の景気対策や、黒田総裁の発言に左右されるので判断が難しいと思います。下値や戻り高値のメドなどを教えて下さい。何卒、宜しくお願い致します。」とのリクエストをいただきました。

週足チャートを見てみましょう。
周知のように日銀がマイナス金利の導入決定した1月29日以降、銀行株は大きく売られ戻りも限定的となっています。

13移動平均線(緑色)下向きかつ株価はその下にあり基調は下降。
同線が上値抵抗線として機能しており、戻れば戻り売りに警戒が必要です。

上値の焦点は、まず先週の高値175.8円、ついで13週移動平均線の位置する180.88円、急落後の戻り高値188.8円です。マイナス金利の導入決定前の水準に戻すには抵抗となりうるポイントが集中しており上値の重さが予想されます。

一方の下値は、急落時の2月安値149.3円を維持できるかどうかが焦点となります。
ここを下回ると一段の下げも想定しておく必要があります。

ご指摘の通り、PER・PBRに注目すれば数値的には割安を示します。ただ、他の銀行銘柄と比較しても目立った違いはありません。安定している優良銘柄ではありますが、成長性という意味では先高感のない業種でもあります。
金利や為替、日銀や政府の対策などにも影響されます。

高配当を視野に長期資産として保有を検討しているのでなければ、テクニカル的には、短期売買での買いは見送りとみます。

8411

カテゴリー: チャート分析 | コメントする

東証1部 7203 トヨタ自動車(株)のリクエスト分析

「円高傾向の状況とは言え、今迄の業績面から少々下げ過ぎでは有りませんかね。今後の見通しを教えて下さい。」とのリクエストをいただきました。

自動車株や輸出関連株を取組まれる場合は、為替の動向はどうしても切り離すことはできません。その業績も、為替レートが想定から大きく円高に進行するようなことがあればマイナス要因となるためです。

同社の決算資料から、トヨタの想定為替レートは1ドル=120円とされています。
G20開けの為替相場は、現在113円を割込んで推移しており業績面への影響が懸念されます。

それでは改めてチャートを見てみましょう。
ご覧のように各移動平均線は右肩下がり、かつ10日・25日移動平均線より株価は下にある下降基調です。テクニカル的には、10日・25日移動平均線が上値抵抗線として機能している間は、戻れば売られる相場と見ますので、底打ち感が出てくるまでは買いは見送られたほうがよいでしょう。

7203

カテゴリー: チャート分析 | コメントする