東証1部 8411 みずほフィナンシャルグループのリクエスト分析

「最近の高値279円で10万株買ってしまいました。押してもすぐ300円まではいきそうな勢いがあると思ったのですが、簡単ではありませんでした。現在は短期調整と見て持続するつもりですが、最近はギリシャの問題やアメリカの金利引き上げ、中国株の動向と、少し気になることも出てきて、迷っています。ぜひ、分析をお願いします。」とのリクエストをいただきました。

銀行株は低金利の下で長らく停滞していたセクターですが、時価総額が高いためここのところ大口機関投資家の受け皿として注目されたほか、大型株選好の動きから4月後半から立ち上がりを見せました。

目先の株価は桃色の10日日移動平均線を下回ってきたことで短期調整局面となっていますが、今後は緑色の25日移動平均線が支持線として機能していくかどうかに注目です。このレベルを割らなければ上昇基調が崩れていないことを確認できますので保有も継続できます。

ただ、調整一巡後に戻りを試す場面では10日移動平均線で上値を押さえられますと戻り待ちの売りものがでてくる可能性がありますので注意が必要です。

今週はメジャーSQ週のため、高値圏で保合いとなっていた日経平均株価は値荒い動きとなっていますが、来週以降2万円の大台が維持されれば再度個別株物色の動きも再開していくことが考えられます。

銀行株全般は長い目でみれば出遅れ感がありますので、底堅く推移していくものと考えますが、今年の安値191円から6月1日高値280.4円までの上昇からの38.2%押し246円を割り込むと、段階的に半年押し、全押しと本格的な下降転換となります。

本来であればこうした調整に対応できるようポジションは一回の取り引きで全入または大量に張らずに分散していくのがおススメです。株価の動きに柔軟に対応できるようになります。

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東証1部 1821 三井住友建設のリクエスト分析

「毎日欠かさず拝見しています。今年の大発会1番人気銘柄は三井住友建設でした。1番人気銘柄は、その年の相場を象徴すると言われています。大発会から約半年経ち信用期日が到来しますが、なかなか下押ししないので166円で購入してしまいました。トレンド的には下降ともとれるので不安ですがいかがでしょうか?お忙しいところ申し訳ございませんが宜しくお願い致します。」とのリクエストをいただきました。

いつもご覧いただきありがとうございます。

チャート的には、方向感がなく一進一退のレンジ相場です。
日足チャートを確認しますと、図のように完全に保合い様子見状態です。
10日・25日・75日移動平均線の各種移動平均線も収れんしており動意にかける展開が続いています。

東京五輪に向けた首都圏のインフラ整備や、全国的な橋梁補修事業など国土強靭化の国策銘柄として年末・年初と注目されましたが、テクニカル的には、まずこのレンジ相場を上下どちらかに放れるまでは基本様子見というところでしょう。

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東証1部 5741 UACJのリクエスト分析

「2016年3月期の業績予想が控え目な数字だったのか、市場予想を下回るとして決算発表後に下落しました。そうは言っても増収増益を見込んでおり、他の非鉄金属の銘柄が上昇する中、出遅れ感が強いように思えます。チャート分析で何か読み取れることがあればご教授願います」とのリクエストをいただきました。

UACJは、国内2強の統合により誕生した世界でもトップクラスのアルミニウムメーカーです。ご指摘のように他の非鉄金属メーカーが直近立ち上がりを見せているにも関わらずUACJの反応は限定的です。

理由はいくつかあると思います。日足チャートを見てみましょう。
まず、テクニカル的には長期筋や大口機関投資家などの売買指針である200日移動平均線(橙色)を未だ株価が下回っていること。また、75日移動平均線(水色)を回復できないことで下げ止まりが確認出来ないという点です。

上値抵抗線として意識されている75日移動平均線を上回れない間は戻り売りの下値固めが継続することとなります。

また、信用の買い残が依然高水準で比率は59.1倍となっています。
買残増は将来の売り要因です。現在は、1月21日に目先ボトムをつけた格好となった時期に買いを保有した向きの保有期限6か月を前に、ポジションの整理を余儀なくされる時期でもあります。他の非鉄銘柄と比べて出遅れ、ないし上値が重いと感じる要因はこの辺りにあります。

財務面や環境的には、見直し買いへの期待も持てますが需給の整理が進み下げ止まりが確認できてからあらためて検討していっても遅くないと感じます。

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