東証1部 6501 日立製作所のリクエスト分析

「中長期では上昇トレンドを維持しているようですが、最高益が見込まれるにも関わらず、日経平均が上昇している割に同社の株価は動いていません。今後はROEを経営目標に導入するとのことですが、期待しても良い場面でしょうか。」とのリクエストをいただきました。

日足チャートでは、2月の決算発表後に空けた窓を埋めにいくも戻りが鈍い展開が続いています。まずは、2月の戻り高値(845.9円)を突破し、窓の上限(864.4円)を埋めにいけるかに注目したいところです。

また、このあたりには75日移動平均線が位置していますのでやや強めの抵抗帯として意識されるとことです。

2月の急落以降、信用買い残は高水準を維持しており倍率は38倍となっておりますので、一段の上昇にはこのレベルをこなしていくだけの勢いが必要でしょう。

ご質問者様のご指摘通り、日経平均の上昇にも関わらず出遅れ感があるのはこのようなテクニカル要因と2月の業績発表後に急落した分をいまだ回復できていない点にあると考えます。

株式市場が重視するROE(自己資本利益率)を経営目標に導入すると報じられたことは、今後の株主還元を期待できる材料ではありますが、中長期的な目線で見ていく必要があるでしょう。

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東証1部 1719 安藤ハザマのリクエスト分析

「リニア関連工事の受注期待が高まるところだと思いますが、中期(今後1~2年)での株価見通しについてアドバイスをお願いします。ここのところ、上値が重いようですが、リニア関連工事については株価に織り込み済と見るべきなのでしょうか。」 とのリクエストをいただきました。

日足チャートを見てみますと、3月16日に701円の戻り高値を付けた後に再度緑色の25日移動平均線を下回り、直近では橙色の200日移動平均線を割り込んでおります。200日移動平均線は、中長期的な売買の指針となる線ですので目先の上値は重いと言えます。短期的に、戻り高値では売りに警戒が必要です。

上昇トレンドに戻すには、75日移動平均線を上抜けしていかなければなりませんので、需給以外に何か大きなインパクトが必要でしょう。
リニア関連の話題は既に相場に織り込まれています。

週足チャートを見てみますと、橙色の50週移動平均線が支持線として機能しておりますので、まずはこのサポートラインを維持できるかが焦点となります。
仮にここを割り込んできますと、ダブルトップ形成となります。

このところの相場は大型・値がさ株に資金が集中しておりますので、これまで堅調であった株は調整を強いられています。全体相場の3月配当取り以降の動きを見極めて、大型株の動きが鈍ってきた時に再度物色されていく可能はまだあると考えますが、短期では買いは見送り。中長期では根気よく下げ止まりを確認していく作業が必要でしょう。

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東証1部 9504 中部電力のリクエスト分析

「出遅れ銘柄を探しています。原油安の恩恵で航空・陸運・海運セクターの株価が上昇したのに電力株は反応していないように感じました。その中で、中国電力の業績が安定しているように思い1546円で買ってみました。電力セクターは自由化に向けて増資などが相次ぎ蚊帳の外みたいに感じています。今後の見通しなどを教えて頂ければ幸いです。」 とのリクエストをいただきました。

日米の金利差からくるこのところの為替の円安傾向は、原料を輸入する電力業界にとっては、逆に原材料コスト高となり懸念材料です。

せっかくの原油安効果も、為替レートの円安が帳消しとしている展開で、ご質問者様のお見立て通り、他の原油恩恵セクターから比べると出遅れと感じるのはこのあたりの構造的な問題がありそうです。

テクニカル的な上値の焦点は、図緑色の25日移動平均線です。ここを突破となれば、2/13に1000億円の海外CB発行で希薄化した分のマドをどこまで埋めていけるか見ていきたいところです。マドの下限は1,617円、マドの上限は1,663円となっています。

ただ、目先は水色の75日移動平均線の攻防が続いており、10日・25日移動平均線が下向きなこの局面で、この75日移動平均線を再度明確に下抜けしてくるようですと反転上昇にはまだ時間がかかると言えそうです。

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