東証1部 1820 西松建設のチャート分析

「リニア新幹線のトンネル工事関連銘柄として同社に注目しています。財務内容は比較的良好で、PBRもまだ1倍程度です。13週移動平均線を下値抵抗ラインとして上昇基調で来ているようですが、ここのところ日経平均が上昇している割には、あまり冴えない値動きです。今後の株価の見通しはいかがでしょうか。」とのリクエストをいただきました。

西松建設(1820)ですが、今回は週足チャートで確認してみましょう。今年2014年の8月に高値577円を付けた後、株価は調整に入り、その後再び10月に上昇したものの、株価は8月高値を超えられず、保合い状態になっています。また現在の週足の状態でいえば、チャートの図にあるような三角保ち合いを形成しているのがわかります。

また移動平均線で確認しますと、50週移動平均線や、26週移動平均線が上向きの状態にあり、週足のローソク足もその上で推移していますので、中期上昇トレンドは維持しているといえます。そのためテクニカル的な原則からすれば、上昇トレンドの途中に形成される三角保ち合いは、上抜ける可能性が高く、図に引いた三角保ち合いの上値抵抗線をブレイクすれば、上値は軽くなり、上昇する可能性が高まります。

ただし、週足のMACDで見ますと、9月にデットクロスしたまま下降しています。現在も下向きの状態にあり、再びゴールデンクロスする様子もないため、しばらくは保合い状態か、上値が重い状態が続きます。再び上昇基調となるには、MACDがゴールデンクロスするまで待つ必要があります。

建設株全般にいえますが、今年の前半にてリニアや公共事業などの材料をきっかけに、日経平均株価がくすぶっていた時にも先行して上昇してきましたため、現在のような為替連動型のの上昇局面では、動きが悪い状態になってはいます。しかしこの銘柄のように、上昇トレンドを崩さずに保合い形成しているということは、上昇トレンドを崩さないほどの買いが入っているという証拠でもあります。そのため、ひとまずは週足MACDがゴールデンクロスし、三角保ち合いを上抜けるまで、待つのがよろしいのではないでしょうか。

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東証1部 7203 トヨタ自動車のチャート分析 

「いつも御指導いただいております。上方修正発表6800円位で中期狙い買い分析宜しくお願いいたします。」とのリクエストをいただきました。

トヨタ自動車ですが、11/5の中間決算発表で今期の税引益を上方修正し、最高益を更新する見通しとなりました。しかし翌日の株価は全くといっていいほど反応していないため、現時点では株価におり込んでいるといえます。

また今回の10/31の追加金融緩和発表によって、トヨタの株価も他と同じく上昇し、高値を更新しましたので、次の目処となるのは2007年2月の8,350円となります。

ただし、その最高値を付けた2007年はドル円のレートが120円以上であったため、現在115円近辺であるドル円のレートが、120円台に乗せられるかもポイントとなります。

次に現在のPERは10.08倍となっており、業績から見た株価水準は割高にはありません。そのため今後の業績にもよりますが、中期投資としては上昇の余地もあります。

週足チャートでは、図にあるような三角保ち合いを上抜けており、上値は軽くなっていると判断できます。ただし今回の急騰にて短期的には高値警戒感がありますので、株価が調整したタイミングを狙うのがよろしいかと思います。

月足等の超長期的に見た株価は相対的には高値圏にはありますが、今後の業績が順当に伸び、また為替レートも現状の円安が維持されれば、8000円台を目指した上昇期待はできるかと思われます。

20141107-1

 

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東証1部 6501 日立製作所のチャート分析

「定期的に映像コメントを拝見させていただいております。最高値2040円後は、1700円が3回くらい有りましたが、その後は、1200~1300円が高値ですが、近年は1000円に達する前に、900円位で頭打ちして下降しています。金融緩和が続行ですが、5年~10年先を見通した場合、本年12月頃が売り時でしょうか。」とのリクエストをいただきました。

今回は「5年~10年先を見通した場合」とのご質問ですので、月足チャートにて解説させていただきます。また今回は月足チャートの一目均衡表で見てみましょう。

現在の日立製作所(6501)は一目均衡表の雲を上抜けた状態にあります。また合わせて遅行線も雲を突破しいるため、過去の含み損を抱えた投資家のシコリが解消され、比較的上値が軽い状態にあることを表しています。

また2004年から2007年にかけて、900円近辺にて上値が重い状態が続いていますが、これはその時の遅行線が雲の下か雲の中にあるのが要因と言えます。これは過去の含み損が上値を押さえる要因となっていたことを表しています。

つまり、現在と過去を比較した場合として言えることは、2004年から2007年にかけての株価の動きと、現在の株価の動きは、株価水準は同じであっても、上値の軽さでいえば現在のほうが上昇しやすいと判断できます。

よって長期的な目線であれば、900円台を抜けて1,000円台へと向かう可能性があります。しかし長期的な上昇の過程の中で、転換線(600円台半ば)から基準線あたりの(700円台後半)あたりまでの下落調整は想定しておく必要があります。

また長期投資の場合、今後もし世界的な金融危機などが再び起こった場合など、日経平均株価が極端に下落した場合には、こういった大型株は間違いなく影響を受けますので、その点を踏まえて、逐一判断しながら保有していくのがよろしいかと思われます。

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