RCIの見方・使い方
RCIとは、ある期間内の株価(終値)に上昇順位をつけ、その期間の日数との相関関係を指数化したもので「上がり始め」「下がり始め」の時期とタイミングを捉える指標です。
また株価の動きと日柄(日数)を重視することから、相場の動きに応じて計算日数を変更させるとより効果を発揮します。
株価の動きに対して、上下に大きく動きやすいという特徴もあり、オシレーターの中でも反応が早いことも利点となります。
RCIの使い方は?動画でご紹介
RCIの見方や使い方のコツをわかりやすく解説します。
※動画が見られない方は https://youtu.be/99nIQT-wDOQ をご覧ください。
RCIの見方は?
RCIの基本的な数値の見方は、-80%以下で底値圏、+80%以上で高値圏と判断します。
RCIが徐々に下がってきて、0%を割り込み-80%近くまで到達した際に売られ過ぎとなり、RCIの傾きが下向きから上向きに転じれば買いタイミングと判断します。
買いシグナル
RCIが-80%以下まで下がった後に下向き(または横向き)から上向きに転じたら買い
売りシグナル
RCIが+80%以上まで上昇した後に上向き(または横向き)から下向きに転じたら売り
RCIの確率を高めるコツ
RCIはオシレーター指標のなかでも大変見やすいため、単体で使うのもよいのですが、長期のRCIと重ねて使うことで、より的確なトレンド判断が可能となり、買いタイミングの確率を高めることもできます。
また、RCIの欠点もおさえておきましょう。
中長期のRCIを重ねた見方
52日RCIは長期的なトレンドを判断することができます。高い位置で横向きで張り付いている時は、上昇トレンドの状態となります。
また26日RCIは9日よりも緩やかな方向を判断することができます。
買いタイミング
52日RCIが高値圏で張り付いている状態で、9日と26日のRCIが下がると上昇トレンドからの押し目形成となり、2線がクロスすると買いタイミングとなります。
売りタイミング
26日RCIが下向きに転換したポイントが売りタイミングとなります。
9日で判断するよりも大きなトレンドに乗って利益を伸ばすことができます。
RCIの欠点
RCIも他のオシレーター指標と同じように、株価が保ち合い状態になると、高値圏や安値圏に到達することなく、小刻みに動きます。
そのためRCIの動きが頻繁に傾きが変わるような状況では、トレードを控えるのがお勧めです。
RCIの使用日数
日足 9日 13日 26日 52日
週足 9週 13週 26週
月足 9ヶ月 13ヶ月
RCIの作成方法(計算式)
計算日数を5日間、株価が下記の終値を付けたとして株価の上昇順位を算出します。
上位順位を出したら日数から上昇順位を引いた数字を算出します。
当日のRCI(順位相関指数)
当日 |
1日前 |
2日前 |
3日前 |
4日前 |
|
A:日数(日) | 1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
B:終値(円) | 700 |
750 |
780 |
750 |
800 |
C:上位順位(位) | 5 |
3.5 |
2 |
3.5 |
1 |
差異(A-C) | -4 |
-1.5 |
+1 |
+0.5 |
+4 |
1日前と3日前の終値はどちらも750円なので、順位は平均値の3.5位とします。
d=(-4)2+(-1.5)2+(1)2+(0.5)2+(4)2
RCI={1-〈6d÷5(52-1)〉}×100
この場合の当日のRCI(順位相関指数)は、-77.5 となります。
RSIとRCIの違いは?(RCIの利点)
オシレーター指標には、RSIとRCIがありますが、名称が似ているため、混同される方も多くいらっしゃいます。
また一見すると動きも似ているように見えますが、算出方法の違いから、それぞれに異なった利点や欠点があります。
→RSIについてはコチラ
RCIの利点は株価の方向性がわかること
RSIとRCIの動きを比較すると、どちらも株価の高値圏や安値圏を捉えており、同じように動きているように見えます。しかし動きをよく見てみると、RSIは株価値幅の上下によって、上下に細かく変動していることがわかります。
対してRCIは日数を元にしているため、株価の上下の変動幅には左右されず、細かく上下に変動しにくい指標です。
そのため、株価の方向性とRCIの方向性が一致しやすいという特徴があります。
つまりどちらの指標でも株価の買われ過ぎ、売られ過ぎを判断することはできますが、RCIに関しては傾きによって株価の方向性も同時に判断できる指標といえます。
執筆者紹介
伊藤正之
株式会社ストック・データバンク新宿事業所代表
手掛けた株価分析ソフト「株の達人」は、25年以上、延べ1.2万人以上の個人投資家の方々にご愛顧いただいています。(2024年5月現在)
同会員向けサイトでは、「日経平均株価の動き」等のチャート分析を活かした市況解説などでも会員の方々にご好評をいただいてます。
青木智
国際テクニカルアナリスト連盟認定テクニカルアナリスト(CFTe)保持者
元・株式会社ストック・データバンク新宿事業所の投資コンテンツ担当。
現在はフリーランスで投資関連のコンテンツ等を手掛け、株の達人の会員サイト等にも動画や相場解説などのコンテンツを提供。
登録者数約3万人(2024年5月現在)の株の達人Youtubeチャンネルの動画も手掛ける。
上記の動画のようにRCIと相性のいいテクニカル指標を組み合わせたチャート条件やスクリーニング条件もご用意しておりますので、初心者の方でも安心です。
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