RSIの見方・使い方
RSI(相対力指数)とは、直近の一定期間において終値ベースで上昇変動と下落変動のどちらの勢いが強いのか計測しようとする指標です。
計算方法はシンプルで上昇と下落の値幅の合計に対して、上昇値幅が何%あるのかを表します。
RSIは、オシレーターの中でも個人投資家に人気が高く、主に買われすぎ・売られすぎを判断する指標として活用されています。
RSIの使い方は?動画でご紹介
RSIの基本的な見方や使い方を初心者の方にも分かりやすいように解説しました。
※動画が見られない方は https://youtu.be/XX_nKLGfp2Q をご覧ください。
RSIの見方は?
RSIは、50%を中心として0~100%の範囲で推移し、上昇局面に入ると数値が50%以上で推移し、下降局面に入ると数値が50%以下で推移します。
また通常、RSIが70~80%以上であれば相場は買われすぎ、逆にRSIが20~30%以下であれば相場は売られ過ぎであると判断されます。
RSIは一般的に14日を使うことが多く、保ちあい(ボックス)相場や穏やかなトレンドの相場で比較的、機能します。
基本的な売買シグナル
RSIは70~80%以上は買われすぎ(高値圏)、20~30%以下は売られすぎと判断し、株価のボトム・ピークをとらえることができます。
逆張り的な売買シグナルとして、
RSIが30%以下に下がると売られすぎの買い場
RSIが70%以上まで上昇すると買われすぎの売り場
という使い方ができます。
しかし、RSIは、非常に強力なトレンドにおいては、買われすぎに見える局面で売ってもその後さらに相場は上昇、売られ過ぎに見える局面で買ってもその後さらに相場は下落することがあります(ダイバージェンス現象)。
相場のトレンドの強さをチャートで確認して、逆張りの売買シグナルが有効かを確認してください。
また、他の指標と組み合わせて、利用しましょう。
※ぜひ、こちらもご覧ください。→RSIとボリンジャーバンドを組み合わせた売買手法
→MACDとRSIを組み合わせた売買手法
RSIによるトレンド判断
またRSIは買われすぎ売られすぎだけを判断するだけでなく、50%ラインを中間地点として、その銘柄のトレンドの持続性を判断することができます。
RSIが50%以上で推移している間は上昇トレンド、
RSIが50%を下回って推移している間は下降トレンド
と判断します。
RSIが30%以下から反発しても、50%を上回ることができないと、そのまま下降トレンドとなってしまうことがあります。
エントリーした後もRSIの値を確認しながら、50%を上回れるかを見ていくことが重要です。
RSIのダイバージェンス現象
RSIのダイバージェンス現象とは、株価が下落しているにもかかわらず、 RSIの値が上昇しているなど、RSIの動きが株価の動きと逆行する現象のことをいいます。
RSIは稀に株価に先行して動くことがあり、株価の底打ちや天井圏を予め察知できる場合があります。
ダイバージェンスを実際の売買で使う場合、ダイバージェンス(株価の下落が続いている際にRSIが上昇し始めた状態)を確認し、その後に株価が遅れて反発してくれば、上昇転換する可能性があり、そこがエントリーのタイミングとなります。
その際、RSIにトレンドラインを引いておくと、エントリーのタイミングもわかりやすくなります。
RSIのダイバージェンスは、株価の下落の勢いが弱まってきた場合に多く見られます。
ダイバージェンスが確認できてから、株価が上昇転換するまで日数を要する場合もありますが、株価が下げ止まった後は、強く上昇することも多いので、買いシグナルとしてお勧めのパターンです。
RSIの作成方法(計算式)
14日間のRSI
RSIの使用日数
日足 一般的には14日がよく使用されています
9日 14日 22日 30日 42日 52日
週足 9週 13週
RSIとRCIの違いは?(RSIの利点)
オシレーター指標には、RSIとRCIがありますが、名称が似ているため、混同される方も多くいらっしゃいます。
また一見すると動きも似ているように見えますが、算出方法の違いから、それぞれに異なった利点や欠点があります。
→RCIについてはコチラ
RSIの利点はピークとボトムを捉えやすい
RCIは、株価の方向に対して比較的、忠実に動く傾向がありますが、欠点として株価が一方向に動き続けてしまうと、高値圏や安値圏で横ばい状態に張り付いてしまうことがあります。
これはその他の多くのオシレーター系指標でも起こってしまう現象なのですが、RSIに関しては比較的起こりにくいというのが利点です。
RSIは計算上、100%や0%になりにくいという性質あり、他のオシレーター指標よりも、株価が過熱しすぎた場合のピークやボトムが捉えやすいという特徴があります。
そのため、株価が一方向に大きく上昇し続けたり、または急激に下げ続けた場合の判断はRSIがお勧めです。
執筆者紹介
伊藤正之
株式会社ストック・データバンク新宿事業所代表
手掛けた株価分析ソフト「株の達人」は、25年以上、延べ1.2万人以上の個人投資家の方々にご愛顧いただいています。(2024年5月現在)
同会員向けサイトでは、「日経平均株価の動き」等のチャート分析を活かした市況解説などでも会員の方々にご好評をいただいてます。
青木智
国際テクニカルアナリスト連盟認定テクニカルアナリスト(CFTe)保持者
元・株式会社ストック・データバンク新宿事業所の投資コンテンツ担当。
現在はフリーランスで投資関連のコンテンツ等を手掛け、株の達人の会員サイト等にも動画や相場解説などのコンテンツを提供。
登録者数約3万人(2024年5月現在)の株の達人Youtubeチャンネルの動画も手掛ける。
また、RSIと相性のいいテクニカル指標を組み合わせたチャート条件やスクリーニング条件もご用意しておりますので、初心者の方でも安心です。
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