ストキャスティクスRSI(SRV%RSI)の見方・使い方
SRV%RSI(ストキャスティクスRSI)は、ストキャスティクスの計算式にRSIの値を組み込んだ指標です。
RSIと同様に、ストキャスティクスRSIの数値が80を超えると買われ過ぎ、20を下回ると売られ過ぎと判断しますが(RSIは75以上買われ過ぎ、30以下売られ過ぎ)、ストキャスティクスRSIは、RSIよりも感度が高く、頻繁にこれらのレベルに到達します。
またRSIと同様、50%を中心として上昇局面に入ると50%以上、下降局面に入ると50%以下と、0~100の範囲内で推移しますが、RSIとは異なり、ストキャスティクスRSIは0と100の極端なレベルに頻繁に到達します。
RSIと比較して、感度が高いため売買ポイントを特定する機会も多いので、細かく利益を取っていくトレードに適しています。
しかしその一方でダマシが発生することも多く、その分リスクも高まります。
移動平均線などを併用して、投資判断の一つの目安として利用してください。
また、RSIと同様、ストキャスティクスRSIが比較的うまく機能するのは保ちあい、あるいは穏やかなトレンドの相場だけです。
非常に強力なトレンドにおいては、買われすぎに見える局面で売ってもその後さらに相場は上昇、売られ過ぎに見える局面で買ってもその後さらに相場は下落することがあります。
→RSIの見方・使い方はコチラ
→ストキャスティクス(SRV-%K・%D・SLOW%D)の見方・使い方はコチラ
ストキャスティクスRSIの作成方法(計算式)
SRV%Kの計算式に株価の値の代わりにRSI値を使用します。
RSI(n日間)=n日間の値上がり幅の合計÷(n日間の値上がり幅の合計 + n日間の値下がり幅の合計)×100(%)
SRV%RSI(n日間)={(RSIの現在値-n日間のRSIの安値)÷(n日間のRSIの高値-n日間のRSIの安値)}×100(%)
期間は、14日間が一般的です
ストキャスティクスの見方は?
買いサイン
- ストキャスティクスRSIが、売られ過ぎ(20%未満)から20%を超えた時
- ストキャスティクスRSIが50%を上回れば、上昇トレンドの可能性が高まります。
- 強い上昇トレンド:80%以上(買われ過ぎ)を上回り、100%へ接近した局面
- 価格が前回安値を更新して下落しているにも関わらず、ストキャスティクスRSIが下げ渋り、20%を上回ってきた場合(ブリッシュ・ダイバージェンス)
売りサイン
- ストキャスティクスRSIが買われ過ぎ(80%以上)から80%未満に下がった時
- ストキャスティクスRSIが50%を下回れば、下落トレンドの可能性が高まります。
- 強い下落トレンド:20%以下(売られ過ぎ)を下回り、0%へ接近した局面
- 価格が前回高値を更新して上昇しているにも関わらず、ストキャスティクスRSIが上げ渋り、80%を下回ってきた場合(ベアリッシュ・ダイバージェンス)
執筆者紹介
伊藤正之
株式会社ストック・データバンク新宿事業所代表
手掛けた株価分析ソフト「株の達人」は、25年以上、延べ1.2万人以上の個人投資家の方々にご愛顧いただいています。(2024年5月現在)
同会員向けサイトでは、「日経平均株価の動き」等のチャート分析を活かした市況解説などでも会員の方々にご好評をいただいてます。
青木智
国際テクニカルアナリスト連盟認定テクニカルアナリスト(CFTe)保持者
元・株式会社ストック・データバンク新宿事業所の投資コンテンツ担当。
現在はフリーランスで投資関連のコンテンツ等を手掛け、株の達人の会員サイト等にも動画や相場解説などのコンテンツを提供。
登録者数約3万人(2024年5月現在)の株の達人Youtubeチャンネルの動画も手掛ける。