初心者のためのテクニカル分析【保存版】:下値支持線・上値抵抗線を知る1
このコンテンツは、過去に行った集中連載をお客様の多数のリクエストにより再掲載したものです。
チャート分析をする上で欠かせないチャートの見方の基礎の基礎ですので、チャート画像は少し古いですが、「チャート分析は初めて」という方など、チャート分析の基礎を知りたい方には大変有効なコンテンツです。
初心者の方は特に熟読されることをオススメします。
その他オススメコンテンツ →買い時・売り時必勝パターン →チャート分析のための指標の見方・使い方
上昇相場の下値支持線・上値抵抗線
このカリキュラムは、長期、中期、短期トレンドから、気が付かなかった株価を下支える下値支持線、上値を抑える上値抵抗線が投資判断にとって重要であることを知っていただくカリキュラムです。
こう云った抵抗線があることを知らない場合や、初級レベルの人は、こんなに割安なのに、何でここまでしか上がらないのだろう。とか、なんで下げるのだろう。と経験した人は多いことと思います。
株価は、個人的な分析ではなく、常に上級者レベルで判断されています。株価が上がらないのも上級者が、この価格以上には、抵抗線があることを知っているから、これ以上のリスクを取らずに、売り方針を取っていたりした結果、心理面が株価に現れるのです。
第1カリキュラムで、「ロスカット」を覚えていただいたと思います。
第2カリキュラムでもトレンド・基調・株価位置を知ったことと思います。
投資判断に100%は無いかも知れないが。さらに上値抵抗線や下値支持線を「利食い」「ロスカット」基準として理解し応用すれば、投資判断の決断は磨かれたことと自信を持ってください。
このカリキュラムはチャート分析、人間心理の重要なポイントでもあります。月足、週足、日足チャート分析の順に支持線・抵抗線の見方をマスターしていただきたいと考えます。
チャート別(月足・週足・日足)下値支持線・上値抵抗線を知る
チャート別に説明していきますが、
- 下値支持線とは、この線まで下げると、株価は下げ止まることが多いので、目安にできるラインを下値支持線と云います。
- 上値抵抗線とは、この位置まで値上がりすると高値になり上値が伸び悩む位置があり、この位置から下げ始めます。
心理的な面からの場合もありますが、株価の天井圏、高値圏、戻り限界を見るラインを云います。
上昇トレンドから
月足チャート(長期)
下値支持線- 月足チャートでは、長期の支持線より、60ヶ月移動平均線をずらした線(カイリ)で株価位置を判断することの方が分かりやすい。
- また36ヶ月移動平均線、6ヶ月移動平均線を下値支持線として使います。
- 超長期で見る人は、120ヶ月移動平均線(10年平均)を使う人もいます。
- 60ヶ月移動平均線、60ヶ月移動平均線をずらした線(カイリ)が分かりやすいと思います。
- 36ヶ月移動平均線、24ヶ月移動平均線、6ヶ月移動平均線を使います。
- 超長期では120ヶ月移動平均線を使う人もいます。
上昇トレンドの場合
下値支持線- 長期トレンドでは、業績面で黒字を維持していることからできるトレンドのため、「60ヶ月移動平均線」を下値支持線とします。また減収したりした時でも「60ヶ月移動平均線-30%ライン」です。
- 基調が上昇に転換した後は、6ヶ月移動平均線を下値支持線にします。基調の中で下ブレした時は、「36ヶ月移動平均線」を支持線にします。
- 上昇トレンドの場合の上値抵抗線は、青空天井の株も多くあります。60ヶ月移動平均線から+50%ラインの幅で収まらない時の、上昇トレンドの場合の上値抵抗線は、ある意味で高値限界値を知る。ということと重なる場合があります。よって上値抵抗線がある場合と、心理的な上値抵抗線を求める場合があるということを知ってください。青空天井を形成する段階では下値支持線割れこと態が心理的上値抵抗線とヒネるか、併用して考える場合があるということで、強い基調の上昇トレンドでは、下値支持線を併用して上値抵抗線を求めます。
- 上昇トレンドでは、60ヶ月移動平均線から -30%ラインが下値支持線になるが、上値抵抗線は60ヶ月移動平均線+40%から+100%ラインまで、個別株の人気や材料により高値圏の形成範囲は幅があります。この様な株価位置まで上昇すると6ヶ月移動平均線、36ヶ月移動平均線の下値支持線を下回らない間は上昇を続けると基調持続の判断をします。この場合は下値支持線を下割れたら下降転換と同様に判断基準にします。
週足チャート(中期)
上昇相場の上値抵抗線- 上昇相場では上値抵抗線というよりは、26週カイリ率で+25%を目安に高値を付ける習性があります。心理的に売りたくなる高値ゾーンは26週移動平均線から+25%以上値上がりした(カイリ度)離れを心理的に上値抵抗線と見ます。
- 週足チャートでは中期の下値支持線として、50週移動平均線、上昇基調の中では26週移動平均線を下値支持線として見ます。下回った時は下降転換ですが、下値からの値上がり幅と株価位置を見ながら判断することが解りやすい。
- 強い上昇相場では、下値支持線は切り上がり、13週移動平均線を下回らずに上昇する株があります。その様な強い相場では、13週移動平均線を下値支持線に置き換えてみます。強い相場が弱まった時は13週移動平均線を下回り、26週移動平均線まで下げることがあります。この様に強い相場が続いた株が、26週移動平均線まで下落した場合は、下値支持線割れの下降転換と見た方が安全です。
日足チャート(短期)
上昇相場の上値抵抗線- 上昇相場では上値抵抗線というよりは、心理的な高値圏を云います。75日カイリ率で+25%を目安に高値を付ける習性があります。それ以上になることも多くあります。心理的に売りたくなる高値ゾーンは75日移動平均線から+25%以上値上がりした(カイリ度)離れを心理的に上値抵抗線と見ます。
- 日足チャートの中期の支持線は200日移動平均線を一番下の下値支持線に位置づけますが、上昇相場では75日移動平均線を通常の下値支持線にして見ます。相場が強まった時は25日移動平均線を下値支持線として使います。人によっては、65日移動平均線、22日移動平均線を使う人もおりますが、基準を変えない点においては、中期、短期線の日数は人により異なりますが、基準を持つことが重要で、日数の違いは、さほど問題になりません。
月足チャートで見る長期の下値支持線を知る
(月足トレンドの中の下値支持線を知ることは重要)
上昇トレンドの下値支持線とは・・・・
株価の基調を長期(月足)・中期(週足)・短期(日足)に分けて説明されることがよくあります。
上昇トレンドは60ヶ月移動平均線の方向性が上向きの状態です。60ヶ月移動平均線を上回って推移している株価の動きを長期上昇トレンドと判定し、下値支持線に位置づけます。60ヶ月移動平均線+50%ラインを上値抵抗線(天井圏)と位置づけします。上回ることもありますが、6ヶ月移動平均線(下値支持線)と株価の動きに合わせてピークを判断していきます。
月足チャート
長期上昇トレンドの下値支持線(底値圏)と上値抵抗線(天井圏)の見方
東証1部・5706・三井金属の月足チャート
旧来使っていた下値支持線(底値圏)と上値抵抗線(天井圏)
東証1部・5706・三井金属の月足チャート
週足チャート
上昇相場の下値支持線・・下降相場の上値抵抗線
東証1部・5706・三井金属の週足チャート
東証1部・4508・田辺製薬の週足チャート
日足チャート
上昇相場の下値支持線・上値抵抗線
東証1部・4508・田辺製薬の日足チャート